英語学習者にもオススメのインド映画「マダム・イン・ニューヨーク(English Vinglish)」

ナマステ!ワナッカム!インド大好きマユミです。

インドは年間で約2000本もの映画が制作されている映画大国です。

インド映画というと、3時間くらいの長時間で、映画の途中で急にダンスシーンやアクションシーンが入っている、いわゆる「マサラムービー」と呼ばれる映画を想像しますが、近年ではダンスシーンが全くない映画や海外や都市部のインド人に好まれるような映画がたくさん作られています。

2012年に公開されたマダム・イン・ニューヨーク(原題: English Vinglish )は、英語が苦手で、夫や娘からバカにされ、自分の存在意義を見失いかけている女性が、姪の結婚式のため訪れたニューヨークで英会話学校に通い、挑戦・奮闘する中で、自信と誇りを取り戻していく物語です。

今の自分や環境を変えたい

これから英語を勉強してみたい

そんな人にオススメな、見た後に前向きであたたかな気持ちになれる素敵な映画です。

あらすじ

主人公のインド人女性 シャシ(シュリデヴィ 演)は、ビジネスマンの夫 サティシュと2人の子供サプナ(娘)、サガル(息子)、お姑さんとインドで暮らしています。

お菓子作りが得意なシャシは「ラドゥ」というお菓子を頼まれて販売するほど料理上手。

良妻賢母なシャシですが、英語が苦手なため、年頃の娘から学校の三者面談に来ないで欲しいと言われたり、発音をバカにされてしまいます。

そんなある日、ニューヨークに住む姉から、娘の結婚式(シャシにとっての姪)を手伝って欲しいと連絡が入ります。

夫や家族よりも一足先にニューヨークへ向かわなければならなくなったシャシは、英語が話せないために空港で恥をかいたりカフェで悲しい思いをして泣いてしまいます。

ますます自信を無くして落ち込んでしまったシャシですが「4週間で英語が話せる」という外国人のための英語学校の広告を見て、インドにいる家族やニューヨークにいる姉たちに内緒で通い始めます。

英語学校で自分と同じように英語を学びたいと様々な国の生徒たちと出会い、前向きに英語を学び続けるシャシ。そんなシャシに同じクラスのフランス人男性ロランが好意を寄せます。

徐々に英語も上達し、自信を取り戻していくシャシは、夫と子供達がニューヨークに到着してからもなんとかして秘密で学校に通いますが、そんな折、息子サガルが怪我をしていまい…

予告 マダム・イン・ニューヨーク

予告を見たらきっと全編見たくなるはずです!!

 

感想・映画のレビュー

この作品はガウリ・シンデーという女性監督による映画という事で、女性目線ならではの細かい描写に共感する事ばかりでした。

映画の前半の舞台はインドです。都市部に住むシャシは夫がビジネスマンで、いかにも典型的なインドの中級家庭の奥さんという感じです。家の中でも必ずサリーを着て額にビンディをつける、慎ましく美しい良妻賢母。

私と同年代くらいのインド人の友達のお母さんもこういう感じです。インド人にとって、お母さんの料理が上手って、もう絶対みたいなところあります。皆、家に呼んでお母さん(もしくは奥さん)の手料理を食べさせてくれようとします。

 

それに対して、旦那さんや娘は、服装や周りの人の様子からも、欧米文化に日常的に触れ、インドの伝統的な文化を古臭いと感じているような描写が多々あります。

娘がTシャツにミニスカートを履いていて、英語を話せないお母さんをバカにするシーンとか。

私が初めてインドに行った2007年ですら、大都市ムンバイでは、ショートカットに身体の線の出る服装をしているインド人女性がいましたからね。

その後インドに行くたびに、他の都市でも欧米化が進んでると感じます。

どんどん古典柄の服を見つけるのが難しくなってて、民族衣装好きには悲しい。。

本当に細かいのですが、ニューヨークに持っていく荷物を選ぶ時に、シャシが選んだ、いかにもインドなショールを「そんなのダメダメ!」と娘がシンプルなものに変えるシーンとか。

一瞬のシーンなんだけど「そっちが若い子の好みなのね!」ってなりました。

 

料理上手なシャシは、ラドゥというお菓子が得意で、近所とか知り合いのパーティなどの時にたくさんのラドゥを作って販売しています。

でも旦那さんはシャシの唯一の楽しみのラドゥを売ることすら止めさせようとします。

 

「君の手料理は自分だけのものだ」

って素敵にも感じるセリフを言うんだけど、その言葉を聞いたシャシの顔が曇るのは、自分と同等には扱ってないし、「自分の仕事に比べたらシャシがラドゥを売る事は趣味」と思っているとシャシは感じたのかなと思います。

日本人でも専業主婦とかパートで働く人はきっと、シャシについつい共感しちゃうんじゃないかな?と思います。

シャシは娘や夫から何かとからかわれますが、面と向かって怒らないものの、シャシが傷ついているのがわかります。

ちなみに、ラドゥというお菓子はヒンドゥ教の神様で象の顔のガネーシャ神も大好物のお菓子です。

私の実家の玄関のガネーシャ神も、手にはお皿いっぱいのラドゥ

ニューヨークに向かう飛行機で、隣に座る優しくて面白い男性は、なんとインド映画界のスーパースター「アミダーブ・バッチャン」が演じています。

日本でも公開された「スラムドッグ$ミリオネア」を見た方も多いかもしれませんが、主人公が好きでサインをもらうスターがこの方。この映画の中でも素敵な役です。

 

インドでは、「自分の存在意義は料理だけ。」「いくら自分が頑張っても家族は喜ばずに報われない。」と感じていたシャシですが、家族から離れ、ニューヨークに着いても、英語で話す周りの人の中で孤独を感じてしまいます。

ニューヨークのカフェ店員が英語ができないシャシにめっちゃ意地悪なのですが、実際、英語圏の国だと、レストランなどでもイライラされたり態度に表されることがあります。

英語が苦手で海外に行った事がある人は、わかるんじゃないかな?と思います。

共感しすぎてもらい泣きしちゃいます。。

 

その後、シャシは外国人のための英語学校に通い始めますが、一生懸命で前向きなシャシが可愛すぎます!!

一つ一つのエピソードが繊細で、英語学校の先生や生徒たちが自分の事を認めてくれる喜びや、英語を勉強して少しずつ前進していきどんどんと自信をとりもどしていく様子がよくわかります。

私もフィリピンのセブ島で、「クロスロード」という日本人向けの英語学校に留学していましたが、「英語習得」という共通の目標を持つ仲間の存在ってかなり大きかったです。

6年たった今でも再会する仲間です。

さて、家族がニューヨークに来てからも姪の助けで何とか英語学校に通いますが、現実に引き戻されるような出来事があり、シャシは母親・妻としての自分と、個としての自分の間で葛藤します。

 

ここでも助けてくれるのは、先生や仲間、ニューヨークに生まれ育った姪の存在です。終盤の結婚式でのシーンは涙なしでは見れません。

凛とした佇まいのシャシ(シュリデヴィ)が本当に綺麗です。

 

主演のシュリデヴィとは

シュリデヴィは4歳から子役として活躍し、1970年代から1990年代にかけ300本以上の映画に出演した大人気女優です。

1997年に結婚を機に休業し、家事と育児に専念しましたが、この作品で15年ぶりに復帰しました。

この映画の撮影時は48歳だというから、驚きです。美しすぎる。

2013年に映画への功績が認められ、インド政府からパドマ・シュリーという勲章を授与されています。

残念ながら、2018年に滞在先のドバイで急逝されました。享年54歳。謹んでご冥福をお祈りいたします。

 

まとめ

このブログ書くのにもう一回見直してたらまた号泣でした。

とにかく、映画の最初から最後まで、シュリデヴィが美しすぎる!!腰まである豊かな黒髪や印象的な大きな瞳はまさに美しいインド人女性。

映画の中ではたくさんの美しいサリーを着ていますが、家の中で着ているコットンサリーも出掛けている時のシルクサリーもどれも綺麗で毎回違うので、サリー好きとしては、見ていてワクワクします。

インド以外の国でもインド人女性はカラフルなサリーやパンジャビ(姪っ子が着てるような服)を着ているのが本当に素敵だな〜といつも思います。

インド人が旅行する時の荷物ってめちゃくちゃ大きいですが、かさばりますからね、サリー。

 

夫サティシュは本当はシャシが大好きなのに、一人の女性としてというよりも、自分の妻として自分のもののような態度を取っていました。

でも最後のシーンは、これからより良い家族になる事を予感させるシーンでほっこりしました。

 

インドでは結婚式の花嫁は赤いサリーを着ますが、この映画では花嫁が薄いグリーンを着ていました。

日本とは違い、花嫁以外の人が赤いサリーを着てはいけないという事はなく、夫サティシュがシャシにプレゼントしたサリーは赤でした。なんだか再出発を予感させる印象を受けました。

まゆみ
ちなみに私も自分の結婚式には赤いサリーを着たよ

この映画を見ると、世間的にいろんな役割を持つ人でも、その前に個としての自分がある事を思い出させてくれます。

そして、一番大事な事は誰かから認めてもらう事ではなく、自分が自分を認めて愛する事だと本気で思えます。

自信を無くしている人や一歩踏み出したい人にもぜひ見て欲しいおすすめ映画です。

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ABOUTこの記事をかいた人

ひらたび

旅とお酒、出会いと再会が大好きな夫婦。 2012年12月から無期限の新婚旅行中。 2015年11月からセブ島にある「旅人たちの英会話スクールCROSSxROAD」スタッフ。 今は セブを拠点に最幸な人生を更新中。 >詳しいプロフィールはこちらから